JAGAT大会について一言二言(その弐)

掲載日:2023年10月13日

久々にリアルなJAGAT大会を10月20日に開催するので、ご参加いただきたい。セミナーの最後には国産デジタル印刷機メーカーの論客を集めてのディスカッションなので、その議論をバーベキューパーティーまで持ち込みたい。

基調講演を依頼したスーパー「アキダイ」の秋葉社長だが、今回のやり取りを通じて「頼んで良かったなぁ」と思っている。もちろん講師としてはIT関連、「生成AI」の専門家名が数多く挙がった。しかしいつの世でも最後はコミュニケーションである。秋葉社長の「人と人との繋がりをビジネスとしてどう作って来たか?」というお話しは、印刷ビジネスにも必ず活かせると信じている。

そしてJAGATからの報告を受けて、ディスカッションに移る。テーマは「印刷がサスティナブルのメディアであり続けるためには?」ということだ。要するに「印刷ってこの先大丈夫なの?どうしたら食いつなげるの??」ということだ。私は印刷業界と関わってから「印刷が?」と考えたことは一度も無いのだが、最近真剣に考え込むようになってしまった。先日もラジオで「フィルムカメラが復活している」という話題を取り上げていたのだが、そういうことならD.P.E.(現像、拡大、焼増し)ビジネスも復活しているのかと思いきや、焼増し文化はないのだ。画像を配るのは「LINE」等のSNSなので、フィルムカメラで撮影した写真をスキャナーやスマホで撮影してRGBデータ化して配るというのだ(なんと面倒くさい)。こうなってくると印刷物としての役割もガクンと下がってしまうだろう。パソコンはある意味「印刷の友」でもあったが、スマホはビジネス的には「直接の敵」になってしまった。色々考えて行くと心配事だらけになってしまっているということなのだ。

「印刷って大丈夫」の議論だったら、印刷関連の人間、つまり印刷会社の経営者を集めての議論が本筋なのかもしれないが「正直私としては時期尚早かなぁ?」と思っている。もちろん経営者は事業承継を真剣に考えているだろうからこの辺は十二分に考えてはいるだろうが、まだまだ考えがまとまっていない(結論が出ていない)のではないか?というのが正直な所だと思う。そこでメーカーの人間なのだが、印刷業界のオピニオンというのはメーカーが主導してきたという説がある。これに関しては百人百色の意見があるだろうが、当事者だった一人としては頷ける部分が多々ある。メーカーの人間は寝る間も惜しんで真剣に考えていたと思う(少なくとも私は、24hrs.はウソだが20hrs.近く考えていた時期もあった)もちろんメーカーによってそのリキの入れ方には差があるが、みなさんがよくご存じの人間が本当は何を考えているんだ?を聞くのも必ずや参考になるはずである。ディスカッションモデレーターの私としても「本音を引き出すこと」に注力したいと思うので、ご期待いただきたいと思う。その後バーベキューパーティーに突入するので、各スピーカーと直に議論も出来る。JAGAT大会というのは、本来こういう場であるべきなので、もし可能であればリアル参加でJAGAT本社まで来ていただき、直にスピーカーの意見を聞いて、直に議論していただきたい。
ご参加お待ちしております。

(専務理事 郡司 秀明)